「チップス先生、さようなら」っていうのは、死んじゃうから「さようなら」なんだ。なんか寂しいね。


チップス先生は、ユーモアがあるおじいさんの先生で、みんなに慕われています。


こんな先生いたかな。おじいさんの先生はスベってる先生の方が多かった気がする。ただいるだけで、女子からカワイイって言われるじいさんもいたような。


チップス先生は決して飛び抜けて優秀な先生じゃないし、学校も英国の伝統校という訳ではないけど、実直に職務をこなし何千人もの生徒を教育してきた。


特別な勲章もないけど、生徒の名前をずっと覚えているなど、生徒にしっかりと向き合っている先生だ。


こういう人だから、ピンチになったとき周りの人が助けてくれる。誠実さが武器になるいい例だと思う。


ただ、自分の力量もわきまえている。校長職を打診されても、みんなのために臨時校長はするけど、正式な校長は固辞する。


真面目な先生の豊かな生涯を描いた作品と思う。


チップス先生、さようなら(新潮文庫)
ジェイムズ・ヒルトン
新潮社
2016-07-29